4年制の私大と専門学校を卒業後、
遅めの社会人として最初に就職したのは、
IT企業の正社員だった。
理系出身でもなく、
プログラムの知識もろくにない中、
たいしたOJTもされることもなく
客先に出された俺は、とにかくプレッシャーと自責の念に
たちまち押し潰された。
直属の上司は、
自分より若い典型的なパワハラ野郎だったし、
請負先での仕事は頼ったり相談できるような
自社社員の存在はゼロ。
完全なるアウェーでの仕事の日々が続いた。
任されたプロジェクトは、
到底新人には勤まらない
システムの設計を行う上流工程。
当然客先や請負先の上司に
新卒ゆえの甘えなど許されるはずもなく、
半年ほどで早くもメンタルは崩壊。
あっという間に肉体的にも精神的にも限界に達した。
際限なき残業とパワハラですっかり体調を崩し、
抑うつ状態に陥りダウン。
完全なるブラック企業だった。
自社に戻ってからも仕事も無く、
どんどん精神が磨耗していった。
そんな折に起きたリーマンショック。
中小のベンチャーが潰れるには十分なキッカケだ。
働き始めてわずか2年程、会社は倒産した。
あっという間の出来事だった。
正社員として勤めていればある程度の安定が得られ、
無難な人生が送れるなどと本気で思っていた自分には
まさに青天の霹靂。
特に向上心も無く、ぬるま湯につかりきっていた
自分に、この時初めて気がついた。
新卒というプラチナカードを失った俺には
選択肢などありはしない。
中途で採用してもらえる程のスキルは
持ち合わせてはいないし、そもそも
正社員の求人などほぼ皆無。
俺が選んだ道は、金を溜めてトレードで食うこと
だった。
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最初は勿論勝ったり負けたりで、
到底食べていけるようにはなる気がしない
日々が続いた。
来る日も来る日も検証と書籍を読み漁った。
それでも勝てはしない。
そんな折、転機が訪れる。
今でも尊敬している専業法人トレーダーとの出会い。
人生というのは先がわからない。だからこそ面白い。
ほんのちょっとしたキッカケで全てが好転する。
システムトレーダーだった彼から、相場の本質や規律
そして何よりも大切なメンタルについて教わった。
その後はそこで出会ったトレーダー仲間をはじめ、
様々な出会いが今の俺という存在を創り上げてくれた。
人との出会い、そしてつながりが人生の転機となる。
今度は俺がそんなキッカケを創り出していきたい。
ここがそんな場になれば幸いだ。