学歴や偏差値が幅を利かせてきた日本社会。
実質的な価値が薄れてきた現代でも、
ブランド的価値の伝わり易さからか、
「個人の努力によって取得可能な勝ち組への切符」
という錆びれた認識に未だとらわれている人も多い。
高度経済成長期から続く、
時代錯誤な昭和的価値観…。
とにかく子供を有名大学へ行かせ、
ブランドの為だけに必死で激しい教育を行う母親たち。
偏差値を絶対視して、進路を決定する子供たち。
こういった人達を見ると、
日本の社会構造の変化やグローバル化に
ついていけず、化石化した価値観がまだまだ
根強く存在するのを実感する。
ただ、昔も今も学歴の頂点は、
「東大」という認識で変わらないし、
そもそも学生が大学選択の基準にする
指標が「偏差値」なのも変わってはいない。
こうした小さい頃から徹底して行われた
刷り込みというのは、そう簡単に取り払われる
ものではないのがよくわかる。
実際、そんな時代背景で育った俺も、
最近まで偏った価値観に染まっていた一人だ。
学生時代から、頻繁に強制された受験勉強のためか、
「物事の真理というのは難しいもの」
と思い込んでいた。
学生の時に評価される人というのは、
テストで高得点が取れる人であったし、
いい大学に入るにはとにかく難問を
解かなくてはならない。
偏差値の数字がそのままその人の存在価値とされる…
そんな環境で育ったのだからまぁ無理もない。
こういった考えをそもまま無意識に
トレードに持ち込んでしまっていた。
勝ち組のトレーダーっていうのは、
とにかく理解できないような複雑な
テクニカル指標や手法を用いて、
誰も見たことがないようなやり方をしていると
妄信していた。
そんな考えが潜在意識に
こびり付いているもんだから、
聖杯を求めて、4万も5万もする
情報商材を買ってみたくなる。
気がつくと…「知らない秘密がココにあるはず!」
と淡い期待を抱く自分がそこにはいた。
これまでにも何回も述べてるけど、
上位数%のトレーダーが
残りの90%以上を食い物にする…
そんな残忍な相場の世界において、
「普通」の人が「普通」に考えている
ことが「答え」になることはまずないんだよね。
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この記事
⇒FXのテクニカルチャートを大量に組み合わせても勝てない理由
でも書いたけど、検証すればするほど、
難解な手法やテクニカルを組み合わせても
ほんと意味がないことがわかってくる。
だって冷静に考えてみてほしい。
自分が買った後にレートが上がるということは、
同じ判断を下して同じ方向にポジションを取る人が、
それなりに存在した事を意味する。
じゃあ、その人たちが何に注目して注文をだしたのか?
それが、あなただけしか知らない
超複雑極まりない手法やテクニカル指標である
はずがない。
長期に渡り、安定して機能する手法というのは、
実にシンプルであることが多い。
理由はカンタン。
レートというのは参加している
トレーダー達の思惑の集合体を意味する。
多くのトレーダーが注視する指標は、
そういった普遍的な指標であり、
その絶対数が多いことが
優位性へとつながるのだから。