世の中には、いい人と呼ばれる人が必ず存在する。
他人に親切であったり優しかったり、
自己犠牲の精神で相手に尽くすことが出来る人だ。
もちろん尽くされた方は悪い気はしない。
頼めば見返りがなくとも動いてくれるし、
周りにいても決して困らない。
一緒にいれば楽だし、非常に助かることも多い。
人間的には賞賛されるべき「いい人」。
だが、ここに落とし穴が存在する。
中途半端ないい人は利用される側に回る。
いい人というのは、他人への親切心や優しさ
といった慈愛に満ちている分、過剰に甘い。
自分にも他人にもとにかく甘い。
甘い人間の良心はとにかく利用されやすい。
好きなだけ相手の弱みにつけこめる
搾取する側からすれば、これ以上便利な存在はない。
現代社会で評価されるのは、
むしろ根っからのいい人ではなく、
いい人をうまく演じられる人だ。
「いい人」だと思わせることは、
相手を思うがままに動かすためのテクニックになる。
相手に恩義を感じさせることで、自分の為なら進んで
犠牲となる奴隷精神を植えつけられる。
会社などでも有能な上司というのは
部下を意図的に労わることで人望を集めている。
ただのいい人で終わってはいけない。
カモにされ、喰い物にされたくなければ、
計算も必要だ。
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弱肉強食の競争社会では、
なまぬるいキレイごとだけでは生き抜けはしない。
単なる「都合のいい人」になり下がらないためにも、
俯瞰的視点から感情論抜きに物事を見ること
を忘れてはならない。