「次はここでエントリーしよう」
「ここまできたら利確っと」
こういった取引時のトレードの計画を
俺らは「シナリオ」なんて呼ぶんだが、
せっかくこういったプランがあっても、
実践できなければなんの意味もない。
絵に描いた餅。
そんなんならルールなんか作らず
適当に勘で取引していた方が精神衛生上
よっぽどマシだ。
どんなに優位性のある洗練された手法であっても、
その規律を守れないのなら、
待っているのは「敗北」の2文字のみ。
負け組みのトレーダーや初心者は、
勝てる手法さえ手に入れてその通りにやりさえすれば
勝ち続けられると妄信している人が多い。
相場というのは、一寸先は闇なわけで、
わからんからこそ損切りが発生するし、
連敗が続くこともある。
もし仮にあなたが今すぐ
「この世で最も優れた手法」を手にしても、
使いこなすことはたぶん出来ない。
なぜなら、そんな最強の手法をもってしても、
次の瞬間に機能する保障はどこにもないから。
未来の相場で機能し続けることを保障する行為は、
天気予報で明日から一週間「絶対晴れ1000%」
というインチキ予報士の戯言となんら変わらない。
そんな適当な予報に生き死にをかけるのと一緒。
手法というのは、期待値がプラスであれば
何でもいいのは確かだが、それが機能するには
一定の期間(試行回数)を要する。
取引するのが人間である以上、
この利益が停滞する期間にルールを信じられなく
なって暴走したり、本来のエントリーポイントで
恐怖から入れなかったり機会損失も発生する。
多くの場合、その一つ一つの誤判断が積み重なって、
結局は同じ手法なのに結果が異なることにつながる。
やはりそこには向き不向きがどうしても発生する。
「連敗し続けてるけど大丈夫かな…」
「次さえ勝てれば今日はプラスで終われる!」
「さすがにそろそろ下げ止まるだろう…」
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どれも勝手な人間のエゴ、そして弱さだ。
感情は意図的にスグ抑えられるような
ものではない。
だから結局ルールを破って大損する。
さらに実は、使い続けられるかどうかってのは、
なにもその人の性格や適正だけにかかっている
わけではない。
手法というのは、
実際にそのルールを実践して、
その最中に渦巻く「不安」や「恐怖」、
そういった感情を経験することで、
初めて使えるかどうかが自分でわかる。
よくも悪くも体験することで
ようやくそのルールを「信じる」ことが出来る。
これがないと、どんなに頭でそのことを理解
していても、無意味だ。
使い続けられるルールを探すことで
いろんなことが見えてくる。
まずは自分にあった規律を決めること。
ここがスタート地点。