「単純」と「簡単」。
あなたはこの表現の違いを
意識したことがあるだろうか?
この言葉のニュアンスは、
一見よく似ているので、
多くの人が一緒くたにしてしまいがちだが、、、
実は、この両者は大きく意味合いが異なる。
あくまで、、、
「シンプル」=「単純」
「ラク」=「簡単」
なのであって、、、
「単純」=「簡単」では、決してない。
うん、すごく分かりづらい。笑
例えば、もしあなたが陸上選手だったとする。
あなたの得意種目は、長距離走だ。
風を切って清々しく走るのが大好きなあなた。
走りきった後の充実感は、何事にも代え難い。
「この魅力を誰かに伝えたい!」
そう思い、友達にランニングを勧めてみる。
だがあいにく、その友人は走ること、
強いては運動自体が大の苦手で、
競技自体に全く関心がわかない様子。
「うーん…
自分はどちらかというとインドア派だし、
そういうの興味ないんだよねー」
「そもそも、ただ走るだけの競技でしょ?」
………。
そんなことを言われた日にゃあ、
あなたはブチギレてこう言うに違いない。
「シンプルではあるけど…簡単じゃねぇわ!
ボケエエエェェーーーー!!!」
「ツラ貸せや、コルァァァァアアア!!!」
…と。
まぁ、そこまでいかなくても、
イラッとはするよね。(笑)
だってどう考えたって、
長距離走には駆け引きや戦術がある。
ただ走ってるわけじゃあない。
ペース配分やスパートのタイミング、
吸水するかしないか等…
少し考えただけでも色んな要素がある。
でも、そんなことは興味がない人にとっては
「ただ走ってるだけでしょ?」に見える。
言葉のニュアンスにもよるが、
ちょっとした表現の違いで、
受け取り方がまったく変わってくる。
これは、トレードの場合も同じ。
相場の世界は常に複雑、かつ自由でもある。
安定して利益を出していくためには、
何かしらの制限や規律を設けて、
広大な世界を極力シンプルにする必要がある。
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要は、相場においては
洗練された「単純さ」が求められるのであって、
「簡単さ」が問われているのではないということ。
ここのところを履き違えないようにしたい。
トレードは俗に言う、
単にマウスをクリックするだけの
簡単なお仕事ではない。
シンプルではあるが、
一歩踏み込めば、そこには深い深〜い
富士の樹海並みの奥深さがそこにはある。
そこに踏み入って、
全てを踏破しようなど到底無理な事。
必要な木々だけを残し、
不要な枝葉を削ぎとって削ぎとって、
極限まで削った先にまだ見ぬ景色がようやく見えるのだ。
それは、決して「簡単」などという
甘えた覚悟では、到底到達できない領域だ。
もしあなたが、
トレードは「ラク」で「簡単」なもの。
なんていう認識であれば、
今すぐ考え方を改めよう。
そんな平和ボケした感覚で生き残れるほど、
トレードの世界は甘くはない。
誤った認識で相場の世界に踏み込めば、
そこに待っているのは・・・
「退場」という名の無残な死。
この機会に、
「シンプル」と「簡単」。
その違いについて、
いま一度意識を向けてみよう。